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CANDLE OF THE DEAD

卑屈で後ろめたい日々のカリソメ・ブログ

2011年

11月09日

(水曜日)

『ラビット・ホール』

※軽くネタバレしてます。

交通事故で幼い子供を亡くした夫婦がズレていく話。

某有名ブロガーさんが『アンチクライスト』、『レボリューショナリー・ロード』と並べ、さらに「『ブルーバレンタイン』が余裕だった人に試してほしい」とツイッターおっしゃっていたので、かなり期待して観ました。(自分『ブルーバレンタイン』なんか超余裕っす。)

冒頭、ニコール・キッドマン演じる奥さんが庭いじりをしているとそこへ隣のおばさんが夕食を誘いにきます。そして今さっき植えたばかりの草花を不注意で踏まれてしまいます。口では気にしないでと言いつつ、あばさんを見送る間、踏まれた草花を2回もチラ見します。もちろんおばさんにはバレバレなはずです。
自分はいかに人間がぶっ壊れていくかが見たかったのに、すでに壊れ済みなのでした。『レボリューショナリー・ロード』でいえば、マイケル・シャノンに罵倒されてからスタートしてる感じ、『ぐるりのこと。』なら山中崇に逆ギレされてからです。

その後、映画後半まで奥さんは、肉親以外の他人にもアホなことをいくつかやらかします。おなじ境遇のグループセラピーでの他人の信仰を強烈にdis、買い物中に子供のおねだりを聞き入れろとお母さんに詰め寄ったり、とても痛いです(客席からはちょっと笑いが起こっていた)。浮気を匂わせる元職場へのお出かけでその同僚がいないとわかった途端イヤな感じになります。
肉親に対してはもっとひどい当たり方をします。といっても常軌を逸する(面白い)キチガイ行為でもない。こうなると子供を亡くす前からちっとも他人を思いやれない人間だったんじゃないか疑惑が湧いてきて、映画の主題っぽい「絶望からの再生」とかどうでもよくね?ってなっちゃう(子供がいたころのエピソードはほぼ無い)。子供がいた形跡を消したい願望があり、それがエスカレートして旦那も消したくなりそう。行き着く先は離婚か死です。めんどくさい。

対するアーロン・エッカート扮する旦那さんのほうは比較的合理的。子供が生きた証を守りつつ、妻のことも気遣いながら新しい子供も欲しがります。グループセラピーでも真面目です。
ただ生前の子供のiPhone動画を消されたことをキッカケに奥さんにムキーって怒っちゃう。このシーンはトラジック・コメディ感がスパークしてて面白かったです。「オレは動画が超大事だし、犬もす・き・な・の!」みたいな。

映画のキーマン(?)、子供を引いてしまった加害者の青年はもの静かでぬぼーっとしてます。そんな彼を他人にはめっぽう当たりが強い奥さんはなぜか受け入れて交流を深めていく。もうこの女何なんすかね。赦してあげてるという優位性に酔ってるのかな。全然わかりません。他の人と接し方の差がありすぎる。
パラレルワールドという言葉が奥さんの救いにつながっていくんですが、はぁ~、そぉ~ですぅかぁ~、、、って感じでした。監督が「一人っ子の子どもを失った夫婦のうち、80%は離婚するそうだが、この映画は残りの20%に属する作品で、失望したりはしないと思うんだ」と語ったそうです。
自分はあのラストに深い絶望を感じました。ちゃんと覚悟を見せなきゃ旦那が可哀想だよ。

『ぐるりのこと。』は旦那と絵を描くことに没頭することで救われたけど、絵に向き合えるようになったはっきりしたキッカケがなくそこだけ不満でした。今作はさらに不満です。プロデューサーもやったニコール・キッドマンはラース・フォン・トリアーのところで何も勉強してなかったみたいですね。

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