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CANDLE OF THE DEAD

日々のカリソメ・ブログ

2010年

11月30日

(火曜日)

東京フィルメックス

チラシをゲトって上映スケジュールをチェキったときに超話題作の『冷たい熱帯魚』しか目に入らず、これしかチケットを取ってなかったんですが、ヤバそうな韓国映画3本があるのに気付いたころには、前売り受付終了。結局『ビー・デビル』、『アンチ・ガス・スキン』は当日券で観れたものの、クロージング作品でもあったイ・チャンドンの『詩』はソールドアウト。まぁ、同監督製作で公開中の『冬の小鳥』を観れてないので、しょうがない。しかしこれ都内は岩波ホールでしかやらないのか。すぐ武蔵野館あたりでかかると思ったのに(『パリ20区~』とか『カティンの森』はやったから)。


ということで、ちょこっと感想。

『ビー・デビル』
最近観た『黒く濁る村』みたいな話だけど、どんでん返し系ミステリーじゃなく高ストレスによりブチ切れた人間や首チョンパをスタイリッシュに描いてるかっこいい映画。殺戮シーンでのギャグもあるし、ラストはちゃんと泣かせます。アジャの『ハイテンション』を思い出しボロ泣きしないように必死でした。監督が言ってましたが、複数の実際に起きた事件をモデルにしているそうです。
Q&Aで女優とプロデューサーがなかなか出てこなかったんですが、女優の人が主演の2人ではなく脇役のおばさん(ベテランらしい)でガックリきました。ちなみにブチ切れ主役は名作『チェイサー』のお母さんの人。素晴らしかったです。早くまた観たい。シアターNでかかるとのこと。

『アンチ・ガス・スキン』
ガスマスクの殺人鬼が大暴れしつつ、韓国の狂った暗黒部分をさらけ出す社会派映画かと思ったら、全然違った。オープニングこそゾクゾクしたものの、すごいヘンな群像劇でなんだかよくわかんなかったです。Q&Aつきではない回だったので解釈の幅は狭くならずよかったのかもだけど、わかんなすぎる。すごくへんで音が少ない静かな映画。

『冷たい熱帯魚』
キチガイ夫婦のマル秘大作戦に巻き込まれるゾンビのような生気がないだめだめ一家の恐怖を描く「猛毒エンターテイメント」!サイタマの某殺人事件をモデルに園子温監督の実体験とかをぶちこんだお話。クマガヤい(@映画秘宝)暗黒世界。
最近長い予告も公開されましたが、海外版予告のカットバックするやりとりが悶絶するくらいカッコイイ。弱小ふらふらゾンビvs強欲鬼畜おやじ。これがずっと続くんだから面白いに決まってる!
たっぷり客を楽しませた後に待ってるラストはいろいろ考えさせられます。そして1回じゃ全然観足りません。
Q&Aで外人に血糊について聞かれ、誇らしげ&照れくさそうに「西村という男がいましてね、フフフ...」といっていたのが印象的でした。動物の血や肉を使ってるそうです。あと『愛のむきだし』では重要だったマリア像などの記号的な感じのものは怖いおっさんのバックグラウンドをちょっぴり匂わせているんだそうで。
ということで残酷効果(特殊造形)で西村映造、アクションで坂口拓さま、共同脚本&ビジュアルデザインで高橋ヨシキさまという絶対に見逃せない、そうそうたる面子(とおっぱい)で死ねます。来年1/29公開。シネコンでもかけやがれ!「そういうことだ!よろしくな!!」


それにしてもものすごい映画祭でした。想田監督の『精神』につづく観察映画第三弾も観たかったす。

2010年

11月22日

(月曜日)

『黒く濁る村』

今年の東京国際映画祭の中でもタイトルが抜群にかっこよく(原題:『苔』)、『殺人の追憶』の犯人役が出てるし『シルミド』の監督だしで期待して観た。それにしても韓国人の名前って覚えづらい。いま思い出してみたけどパッとだと10人ぐらいしか出てこない。入ってくる映画は濃い目ばかりなのにね。イ・チャンドン!キム・ギヨン!!
内容は、スーパーパワーを持つカリスマ牧師(?)をダシに元受刑者ばかり集めた村が舞台。そんな苔びっしりブラックボックス村もスタートから30年が経ったころ象徴的存在のカリスマが謎の死を遂げ、その息子(やり手)が乗り込み自爆気味にどんどんヘンテコ具合が露呈する話。
役者さんの演技も演出も村のディテールもたいへん素晴らしいんですが、「衝撃的な結末」が薄いと感じました。韓国のすごいミステリーとかサスペンスはたとえお話が凡庸でもドエライ一撃(チェイサーのパイプ椅子とか)によりいつまでもやな感じを残す力があると思うのですが、この映画にはそういう震え上がる印象的なシーンが無いんです。最後の最後にどんでん返しがあればもう1回観なおしたいと思うところなのに、もう161分はつらい。
これ観た翌日にフィルメックスで、少し似てる土着的恐怖を描いた『ビー・デビル』観ちゃったので、なおさら。こっちは本当にすごかった...
シアターNの前後が窮屈な席ではなく、ミラノ座のゆったりしたイスで観るのがおすすめです。

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右の検事の人が田口トモロヲ似でよかったです。




セブンデイズはTSUTAYAの1000円コーナーにあったなー。

2010年

11月20日

(土曜日)

『バトル・ロワイアル3D』

オリジナルを観たとき、強いヤツに守られつつなんとなく生き残っちゃう2人が超納得いかなくて悶々。嫌いな映画だったんですが、映画秘宝の特集を楽しむため&1,000円の日(3Dは1,300円)だったので初日に観た。
やっぱりラストが嫌だったけど、高校生くらいの子がたくさんいて感想を口にしてたのを盗み聞きできたのでよかった。「超グロイ!」と怒ってたり「こんなの観たら明日から学校行けない...」なんて事言ってた女の子がいました。かわいそうなことにすっかり人間不信になっちゃったみたいです。自分も15,6で観たらそんな感想を持つ気がします。そのぐらい救いがないしエンターテイメントとしても部分的には面白くても最後はすっきりしない、「自分ならどうする?映画」。
今の自分が映画の登場人物ならたぶん、塚本高史のコバンザメ。右腕になる努力はするし、たとえ裏切られても天才にだったら文句はないです。

2010年

11月20日

(土曜日)

『パラノーマルアクティビティ第2章/TOKYO NIGHT』

本家『1』が日本でどのくらいの成績を収めたのかしらないけど、なぜか日米で『2』対決。ってこの時点じゃ『1』では散々な目に遭ったのでまったく惹かれないんですが、監督が大好きな『放送禁止』シリーズの長江監督ということで期待値急上昇。初日の初回に観てきました。
出張が多く留守がちな父と暮らす姉弟。姉がアメリカ旅行で自動車事故に遭い、車椅子状態で自宅に帰ってくると部屋で異変が起こってさぁ大変(徐々に)。という話。
中盤くらいまでは本家に日本っぽい味付け(お払いしたり霊感のある身近な人が登場)をしてるだけで大変不安でしたが、怪現象の原因ぽいのがぼんやり判明してくるところあたりから『●REC』並にたたみ掛けつつ(前作を力強くパクる!)、クライマックスはJホラー的怖さ要素がスパーク!木村多江似の美しい姉があんなモンスターに!まじで最悪!さっきまで普通だった存在が完全に得体の知れない何かになってしまうですってぇ!!しかもあの動き!「『1』の2倍怖い」なんていうコピーは完全に大ウソです!誇張でなく軽く100倍は怖い!
こんな贅沢な映画はDVDで観ても、「なんで劇場で観なかったんだ俺...」と後悔するし画の迫力と地鳴り音が半減なので、どうせ観るつもりだったら劇場で観るのが絶対おすすめです。
『放送禁止』とは路線が違うと映画秘宝のインタビューでもいってましたが、あのわけのわかんないノンストップな緊張感は『放禁』シリーズのクライマックスの空気ととても似てます。頭が追いつかない。
姉に彼氏はおろか親しい友人がいない(っぽい)という設定にすごく意味がある気がしてあれこれ考えてしまいます。あと弟が浪人の分際でおれが欲しい60万くらいするビデオカメラを持っているのが、映画をすすめる上でしょうがないと言えどもなんだかな。『放禁6』のコモたんはVX1000で頑張ってたのにね。

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2010年

11月19日

(金曜日)

『8-Eight-』

国連で決まった国際的な取り組みらしい「ミレニアム開発目標(MDGs)」の各目標をテーマにしたオムニバスフィルム。8篇ごとに監督が違ってて、知ってるところだとギャスパー・ノエ、ガス・ヴァン・サント、ガエル・ガルシア・ベルナルが参加してます。
上映直前に完全に場内が完全に真っ暗になる映画館(貴重)アップリンク-Xで観ました。この暗さが好きなんですが、ガラガラの場内でいい気持ちになっていると駆け込み客(女ばかり)がたくさん入ってきやがったあげくケータイ光らせたり物落としたりでたいへん気が散った。そんで上映後、「なんかすごい勉強にな
ったー」「風景がキレイだったねー」「ディナー行く?ディナー!」とか言ってた。なんにも届きません。
自分は第1篇の極貧少女が吐くあきらめの言葉がぐさっと刺さったままです。最後の自己啓発セミナーみたいなのは、他のとかなり毛色が違い蛇足感がすごいので、7つ目(干ばつの話)で帰るのをお勧めします。

MDGsの達成期限は2015年だそうです。で、疑問。ユニセフの広告で出てくるガリガリの餓鬼みたいな子供がすんでるようなところで子供がガンガン産まれる状況ってのは、タガがはずれて性欲が抑制できないからですかね。たぶんすこやかに育てられないけど産んじゃうのはどうにもならないのかな。魚の繁殖みたいに数で勝負みたいな感じ?いろいろな政策により子供がみんな無事大人になったらその地域の生態系が崩れちゃうの?先進国の勝手なシステムを押し付けて金持ちな国になるのが良いことだとは思えないんです。少なくても自分がそこの人間だったら抵抗する(あくまでイメージです)。


2010年

11月09日

(火曜日)

虎眼塔建立

秘宝殺人ムックでもファン垂涎の限定フィギュアを発表されている絶叫機械さんのシグルイタワーを、シグルイ単行本完結にあわせ塗りたくりました。
あとでちゃんと撮影したいと思います。

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↑ワンフェス時に撮らせて頂いた見本。こちらが昼な感じなので(単純に昼間に拝んだから)、今回は夜なイメージで塗りました。直前まで赤と迷ったが、失敗してピンクっぽくなりそうで怖かったからやめた。


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1.まずはブルーFS15044(サンダーバーズカラー)を吹きます。ほとんど真っ黒です。もう大失敗な感じがして怖くなります。


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2.ちょっと白を足しつつ3段階で筆塗り。クロ立ち上げというやつです。普段筆塗りしないので、ustで流した絶叫機械さん実演が大変役に立ちました。3時間くらい掛かったのでした。まだ光沢がヌメヌメな状態。


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フラットクリアを2回吹いて仮組み。藤木さんがずれてますね。これが実物に近い色です。


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もう1回クリア吹いて仮組み。


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さらにクリア吹いて、真鍮線で結合。別パーツになっている牛股先生の入れ歯も装着。新品の瞬接を開封したらズボンにボタボタたれて大変でしたよ。

2010年

11月07日

(日曜日)

『マチェーテ』

名作『グラインドハウス』ウソ予告4本の中では1番見劣りしてた『マチェーテ』が本当に超豪華な映画になって、意外にもあっという間に日本にやってきた。
オープニングから大迫力で超かっちょいい切株残虐描写とおっぱいと尻と大物俳優がお出迎え。それにしてもトレホさんが主役ってすごい!そりゃ顔ヂカラはピカイチだけども...
でかい車が壁にドカドカ突っ込みまくり、大爆発。いっぱい人は死ぬしマチェーテは超強いし渋いしおまけにモテモテでもう最高。『エクスペンダブルズ』とどっちが好きかといわれたら、間違いなくこっちのほうが爽快感があって好みでした。ジェイソンよりバカでかマチェーテが似合うしまったく勝てる気がしない。ロブゾンビのマイケルマイヤーズと闘わせたい。
あとクソかっこいいのがサビーニさん。あのスローでの登場は鳥肌立ちました。あーりん並にお肌がピチッピチだぜ。
ウソ予告の場面がそっくりそのまま入っててロドリゲスはとてもマジメな監督だなと思いました。まんまじゃなくてパワーアップさせたりひねったりもっともっと悪ふざけすればいいのに。シスターの場面は取ってつけたようにかなりふざけてるけども。そして続編?この豪華路線は続くのか??ぜひ年イチでシリーズ化お願いします。

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2010年

11月06日

(土曜日)

『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』

裁判傍聴エッセイ本の映画化。1本の映画として途中まで読んでた漫画よりドラマチックな仕上がり。コメディの中にも人間の真っ黒い部分がしっかりあったり、周りに翻弄されつつ飄々としてる主役のバナナマン設楽が適役でよかったです(相方日村も痴漢の被告で登場)。片瀬那奈の扱いも楽しかった。
嫌味の無い小気味よい笑い、全体的にリラックスした雰囲気で安心させつつぐぐっと盛り上げておいて、まさかのあのオチ。
豊島監督の映画はあんまり観れてないんですが、ドグちゃん担当回や『新耳袋殴り込み』、前作『ソフトボーイ』がかなり楽しかったので、いろいろ観てみたいところです。今作もさぞかし人望がお有りなんでしょうなーという脇役キャストでした。
場を仕切りだしちゃう裁判員が出てくるけど、本当にいそうで笑いつつとても怖いとも感じました。裁判員制はやっぱり反対。というか裁判ってすごくヘン。

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2010年

11月06日

(土曜日)

「続編映画ベストテン」

http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20101101

去年も参加させていただいた、いつも楽しく読んでいるブログ「男の魂に火をつけろ!」の企画、"続編映画ベストテン"に参加しちゃいます。よろしくお願いします。


1. 28週後...(’08)
2. ランボー最後の戦場(’08)
3. THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(’97)
4. 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編(’81)
5. 霊幻道士2/キョンシーの息子たち(’86)
6. ホステル2(’07)
7. エイリアン2(’86)
8. オールナイトロング3 最終章(’96)
9. カノン(’98)
10. 悪魔のいけにえ2(’86)


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2010年

11月04日

(木曜日)

『ビッチ・スラップ 危険な天使たち』

おっぱいと尻がこれでもかと強調され、バイオレンスもてんこ盛りだけど金はかかってないロバート・ロドリゲス風グラインドハウス映画。ワイワイ感は『D.O.A.』っぽくもある(脱がない!くそ!)。
砂漠の真ん中(核実験地)での水かけあいっこと長めの画面分割レズシーンのへんてこ編集だけで見る価値はあると思います。あとオープニング、エンディングクレジットも楽しいです。ラストのすごく雑な銃撃戦とかはおまけ程度です。
ゴーゴー夕張を意識してるっぽいヨーヨー使いのイカレタブサイク・キンキ(近畿?)の顔がとても残念だけど、死に方がド派手でよかった。
あと「ワレメ見せろ!」とか言われてて、ドキドキしてたら、おっぱいの深い谷間のことでした。引っ掛けるためにわざとそういうふうに訳してるのかなぁ(訳者は女性)。


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『D.O.A.』同様、元気がないときや体調がイマイチなとき観るとヒーリング効果がある映画だと思います。実際、Perfumeの東京ドームライブがあまりにショボすぎてゲンナリしたのでシアターNに駆け込んだのでした。
敗因はライブ直前に平山夢明さんのラジオ本に収録されている幻のデビュー短編『ホットプレート』でブッ飛ばされたからということにしておきます。あんな笑えるウルトラバイオレンス読んだら、真面目ないい子ちゃんライブなんて完全に霞んじゃいます!すっかり眠くなった。




2010年

11月02日

(火曜日)

水面に眠る蛤の血浴びて

ねじ式少女というバンドのライブを撮影&編集しました。
霞鳥幻樂団企画で、個性が強く明るい雰囲気のグループが多い中(ヲタ芸とか)、歪な暗黒さをスパークさせていたと思います。ギター&ボーカルの千代治君はいつもライブ後に「あれがだめだった。失敗した。不甲斐ない...」と謙虚な言葉で平謝りするのがパターンなのですが、この回は「途中から全く記憶が無い」とおっしゃっており、嗚呼これが彼女にとっての完全燃焼なのではなかろうかと思った次第です。
次のライブは12/18池袋ロサです。『東京残酷警察』DVDの特典スピンオフでも強烈な存在感を見せつけた虚飾集団廻天百眼も出るそう!



→「ねじ式少女公式頁」
スタジオSHITの新曲「フリージア」が配信中(もうすぐiTunesでも配信スタートとのこと)。

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こちらは前身の国立少年名義のシングル(3曲入り)

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junpa1

Author:junpa1

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